最近、東海道新幹線の自由席を使ってみたところ、車掌さんがチケットを確認しに来ないことが何度かありました。
もしかして、自由席では検札がなくなったのでしょうか?
どのようにして乗車券がチェックされているのか、気になるところです。
そんな疑問をお持ちの方へ、この記事は「新幹線自由席の検札は実際に行われているのか、そして寝たふりで回避できるのか」という点について、検札の理由や具体的なタイミングを詳しく解説します。
新幹線の自由席に検札は来ない?
新幹線を利用する際には、車掌による切符の確認が通常の手続きとされていますが、この検札の状況は近年変わりつつあります。
2002年にJR東日本が検札を取りやめたのを皮切りに、2007年にはJR西日本も大部分の路線で検札を廃止しました。
そして2016年には、JR東海も東海道新幹線の指定席とグリーン席での検札を中止しました。
これらの変化を経て、現在では東海道新幹線および山陽新幹線の自由席に限り検札が実施されています。
東海道・山陽新幹線の自由席では現在も実施中
新幹線の中でも、東海道・山陽新幹線の自由席でのみ検札が行われています。
コロナ禍で一時期、人との接触を最小限に抑えるため検札が控えられていましたが、現在は以前のように検札が再開されています。
この検札は、特に東京から新大阪間でしばしば実施されており、山陽新幹線に関しては、東海道新幹線からの直通列車のみが対象となっています。
山陽新幹線「こだま」自由席で検札は不要?
山陽新幹線の「こだま」号の自由席では、検札がほぼ行われていないのが一般的です。
こだま号は各駅停車型で、乗客の多くが短い区間だけを利用して速やかに降りるため、頻繁な検札は効率的ではありません。
加えて、新幹線の駅に設置されている自動改札機が乗車券と特急券の確認を厳密に行っているため、列車内での検札は通常省略されます。
その結果、列車内の検札は最低限に抑えられています。
東北、上越、北陸、そして九州新幹線自由席の検札はどうなっている?
東北、上越、北陸、九州新幹線の自由席での検札は一般に行われることは少ないです。
新幹線利用時には乗車券と特急券が必須で、これらは入場と出場の際に駅の自動改札で確認されます。
そのため、自動改札がチケットの確認を担っているので、通常は列車内検札は不要とされています。
しかし、九州新幹線では、不定期に検札が実施されているという情報もあります。
検札が定期的に行われるのかは不明ですが、検札がある場合は、速やかに切符を車掌に提示しましょう。
新幹線の指定席・グリーン席で検札は行われない?
新幹線の指定席やグリーン席では、通常、検札が行われないことが多いです。
これには理由があります。
1つ目の理由は、駅の自動改札を通過する際、チケット情報が車掌のデジタル端末に自動で送信され、座席の予約状況をリアルタイムで確認できるからです。
そして2つ目の理由は、オンライン予約の普及です。
オンラインで予約すると、チケットレスで切符を購入する手間を省いて乗車できます。
ただし、検札が一切行われないわけではありません。
例えば、指定された席以外に座っている場合や、学生割引など特別な割引を利用している際には、検札員が資格確認のために訪れることがあります。
そういった場合に備えて、関連する証明書類を持参することが推奨されます。
新幹線を初めて利用する方は、指定席での検札が行われなかったことに驚くかもしれませんが、これが現在の運用方法です。
新幹線自由席に検札が必要な理由とは?
東海道新幹線の自由席での検札は、その路線固有の事情に由来します。
この路線は利用客が多く、特にビジネス利用が多いため、列車は頻繁に運行されています。
利用者が予定していた指定席ではなく、違う時間帯の列車や自由席に乗車するケースが頻発しています。
検札によって元々予約されていた指定席が空いていれば、それを再販売する手続きを取ることが可能です。
さらに、東海道新幹線では様々な割引切符が用意されており、これらは特定の列車、座席、区間において厳格な使用条件が設定されています。
これらの条件が適切に守られているかの確認のため、割引切符が特に多く使われる「のぞみ号」や「ひかり号」で検札が頻繁に行われます。
このため、東海道新幹線の自由席における検札は重要な機能を持っています。
新幹線自由席の検察は寝たふりで回避できる?
新幹線の自由席で検札時に寝たふりをすると、車掌によって対応が異なることがあります。
一部の車掌は声をかけても反応がない場合、そのまま通り過ぎることもありますが、他の車掌は乗客を起こして切符を確認することがあります。
しかし、検札を避けた場合でも、切符が未確認であることは記録され、後に車掌が再度確認しに来ることもあります。
さらに、検札を受けずに新幹線を利用している場合、駅を出る際には自動改札機で切符が必要になります。
切符がないと駅外に出ることはできません。
そのため、検札では、寝たふりはせずに適切に切符を提示することが推奨されます。
新幹線自由席の検札タイミング:路線ごとの詳細解説
のぞみ号の下り路線では、東京駅を出発後、品川駅や新横浜駅で停車し、新横浜駅を出発した後に検札が始まります。
その後、名古屋駅を出発した時点で再び検札が行われます。
上りの場合は、博多駅を出発後から検札が開始され、続いて各停車駅で乗り込む乗客に対して検札が施されます。
特に、東海道線を利用する上り列車では、新大阪駅を過ぎた後、京都駅を通過する際に検札が一般的に行われます。
ただし、自由席が非常に混雑している場合は、検札を省略することもあります。
ひかり号では、のぞみ号と同様に、停車する各駅で検札が頻繁に実施されます。
一般的には駅を出発してすぐに検札が行われます。
一方で、こだま号は東海道区間で検札を行うものの、ひかり号やのぞみ号に比べて検札の頻度は低めです。
検札は車掌の判断によって行われるため、時には検札が行われないこともありますが、検札時には迅速に切符を提示することが求められます。
一度検札を受けると、通常は再検査は行われません。
検札を終えてしまえば、その後はリラックスして旅を楽しむことができます。
新幹線の車掌がどのようにして空席を把握しているのか
新幹線の車掌は、一人ひとりが携帯端末を持っており、この端末を通じて乗客の情報を管理しています。
乗客が自動改札を通過する際、そのデータは車掌の持つ端末に即座に送信されます。
このシステムを利用して、車掌は空席の有無や予約席に実際に誰が座っているかをリアルタイムで確認できるのです。
これにより、空席の状況を素早く把握したり、効率的に検札を行ったり、必要に応じて乗客に対応することができます。
まとめ:新幹線自由席に検札は来ない?
現在、検札が頻繁に行われているのは東海道・山陽新幹線の自由席です。
特に、東海道新幹線から山陽新幹線に直通する列車で検札が実施されます。
新幹線では駅の自動改札機が切符を確認するため、通常は自由席での検札を省略しても問題はないとされています。
ただし、東海道新幹線では多様な割引切符が存在するため、これらの切符の使用条件を確認する目的で検札が行われることがあります。
検札の実施は車掌の判断ですが、特に新横浜から名古屋、名古屋から京都の区間で検札が頻繁に行われています。
検札を避けようと寝たふりをする場合でも、検札が完了していなければ車掌は再度確認しに来ます。
そのため、スムーズに検札を済ませて、心地よい列車の旅を楽しむことを推奨します。
新幹線に乗車中、ふと「車掌さんってどこにいるのだろう?」と思うことはありませんか?
特に何かを聞きたいとき、すぐには見つけられないことが多いですよね。
「車掌さんっていったいどこにいるのでしょうか?」
こちらの記事では、各新幹線路線ごとに、車掌さんのいる場所、車掌さんの数、そして車掌さんの呼び方、車掌になるにはどうしたらいいかをを詳しく解説しています。