エシャロットという言葉を聞いたことがある人は多いかもしれません。
でも、日常の買い物の中で、実際にエシャロットを見たことがあるという人は少ないでしょう。
なぜなら、エシャロットはスーパーなどの一般的な売り場では、あまり見かけることがない野菜だからです。
けれども、フランス料理などのおしゃれなレシピや、洋食の本格的なメニューには、よく登場します。
そのため、レシピを見ながら料理をしようとしたときに「エシャロットって何?」と疑問に思う人もいるでしょう。
いざ必要になったとき、代わりになる食材が分からないと困ってしまいますよね。
たとえば、玉ねぎやエシャレットといった似た名前の野菜で代用できるのか、気になるところです。
しかし実は、「エシャロット」と「エシャレット」は見た目も名前も似ていますが、まったく違う野菜です。
見た目にだまされて、間違って買ってしまうケースも少なくありません。
では、エシャロットがないときには、何を使えばいいのでしょうか?
結論から言えば、玉ねぎに少しだけにんにくを加えることで、エシャロットに近い風味を再現できます。
今回は、その代用品の使い方や、エシャレットとの違いについて、わかりやすく解説していきます。
玉ねぎだけでエシャロットの代わりになるの?風味を再現するコツとは?
エシャロットは、特にヨーロッパの料理でよく使われている、香りの強い小さめの野菜です。
日本ではあまり見かけませんが、海外のレシピではスープやソースなどに欠かせない存在です。
香りはとても特徴的で、ピリッとした辛みの中に、ほんのりとにんにくのような風味が感じられます。
見た目は赤紫色の小さな玉ねぎのようで、重なりあった鱗片がいくつも集まっています。
そんなエシャロットが手に入らないとき、何を使えば近い味を再現できるのでしょうか。
一番のおすすめは、玉ねぎとにんにくを7:3の割合で混ぜて使う方法です。
たとえば、玉ねぎを70グラム使ったら、にんにくは30グラムくらいのイメージです。
にんにくが強すぎると感じる場合は、ほんの少しにするだけでも、エシャロットらしい風味に近づきます。
さらに、紫玉ねぎを使うと見た目の色合いも似てくるので、料理全体の雰囲気もエシャロットに近くなります。
一方で、「エシャレット」という野菜もスーパーなどで見かけるかもしれません。
でも、このエシャレットはエシャロットの仲間ではありません。
見た目は細長くて白っぽく、味はマイルドで、どちらかというと「根らっきょう」に近い存在です。
つまり、エシャレットでは、エシャロットの独特な香りや味は出せません。
見た目や名前にだまされないように注意が必要です。
玉ねぎとにんにくで作る!エシャロット風味のチキンソテー
ここでは、エシャロットがなくても作れる、本格的な洋風料理をご紹介します。
今回は、玉ねぎとにんにくを使って、エシャロット風味を再現した「ハーブチキンのソテー」です。
使う材料はシンプルですが、香りとコクのある一皿に仕上がります。
おうちでも簡単に作れるので、ぜひ試してみてください。
材料(2人分)
材料 | 分量 |
---|---|
鶏もも肉 | 2枚 |
玉ねぎ(みじん切り) | 1個 |
にんにく(みじん切り) | 2片 |
オリーブオイル | 大さじ2 |
塩 | 適量 |
黒こしょう | 適量 |
ハーブ(タイムやローズマリーなど) | お好みで適量 |
作り方
まず、鶏もも肉は余分な脂や筋を取り、食べやすい大きさに切っておきます。
そのあと、塩と黒こしょうをふって、しばらくマリネしておきましょう。
次に、フライパンにオリーブオイルを入れて中火で熱します。
玉ねぎとにんにくを入れて、透明になるまでじっくり炒めてください。
にんにくが焦げやすいので、火加減には注意しましょう。
香りが立ってきたら、鶏肉を加えます。
全体にしっかりと焼き色がつくように炒めていきましょう。
その後、ハーブをふりかけて、さらに香りをプラスします。
鶏肉にしっかり火が通り、玉ねぎがしんなりとやわらかくなったら完成です。
サービングの提案
このチキンソテーは、白いごはんやパンととてもよく合います。
また、付け合わせにグリーンサラダを添えると、バランスの取れた一皿になります。
ワインやスープを合わせても、より本格的なディナーになりますよ。
「エシャロット」と「エシャレット」のちがいって何?間違えないためのポイント
買い物のとき、ラベルに「エシャレット」と書かれていて、「あ、これがエシャロットかな」と思ったことはありませんか?
でも、実はそのエシャレット、本物のエシャロットとはまったく違う野菜なんです。
エシャレットというのは、日本独自の呼び名です。
元々は「根らっきょう」として知られていた野菜を、販売のときに「エシャロット」という名前で売っていたことがありました。
理由は、「根らっきょう」という名前よりも、おしゃれで売れそうだと考えられたからです。
しかし、その後、本物のエシャロットが日本にも入ってくるようになり、名前の混乱を避けるために「エシャレット」と呼ばれるようになったのです。
ヨーロッパでは、「エシャロット」はそのまま「シャロット」や「シャロ」という名前で呼ばれ、「ベルギーエシャロット」という呼び方は存在しません。
用途の面でも、エシャロットとエシャレットは大きくちがいます。
エシャロットは火を通す料理に使われるのに対して、エシャレットはそのまま生で食べることが多いです。
たとえば、エシャレットは味噌をつけて食べたり、細かく刻んで餃子の具に混ぜたりすることができます。
においが強くないので、生でも食べやすいのが特徴です。
まとめ:エシャロットがなくても大丈夫!代用品をうまく使おう
ここまで、エシャロットがないときに使える代用品と、エシャレットとの違いについてお話ししてきました。
エシャロットは手に入りにくい食材かもしれませんが、玉ねぎとにんにくを合わせることで、十分に代用が可能です。
特に7:3の割合で混ぜると、香りのバランスがよくなり、料理にもなじみやすくなります。
また、エシャレットはエシャロットとは異なる野菜であることを、しっかり覚えておきましょう。
見た目や名前にまどわされず、目的に合った食材を選ぶことが大切です。
エシャロットを使う料理は、風味を引き立てることが目的なので、正しい代用を知っておくだけで、料理の幅が広がります。
ぜひこの記事を参考にして、エシャロットが手に入らないときでも、自信を持って料理を楽しんでください。