新幹線には通常、自由席と指定席がありますが、東北新幹線のはやぶさは指定席のみ、自由席は設けられていません。
この事実を知らずに「はやぶさに自由席で乗るつもりで乗車してしまった」という方が少なくないでしょう。
「自由席と思って乗ったけれど、どうしたらいい？」または「普段は自由席しか使わないのに」と困惑することがあるかもしれません。
この記事では、はやぶさに自由席で乗ってしまった時の対処法と、立ち乗りが可能かどうかについて詳しく説明します。
はやぶさに自由席券で乗ってしまった！立ち乗りは許される？
「自由席券で東北新幹線はやぶさ号に乗ってしまった！」こんな状況に陥ったらどうするべきでしょうか？
知らずに乗車してしまった際の焦りは計り知れません。
はやぶさは全席が指定席であるため、自由席はありません。
このため、はやぶさを利用する際には予め指定席を確保しておく必要があります。
加えて、はやぶさの料金は他の新幹線に比べて高く、さらに指定席料金が必要となりますから、経済的な負担も大きくなります。
「自由席がないなら立って乗れば問題ないのでは？」と思われるかもしれませんが、自由席券で指定席車両に入ることは規則違反になるため、注意が必要です。
東北新幹線はやぶさに自由席がない理由とは？
東北新幹線はやぶさには自由席が存在しない理由として、以下の3点が挙げられます。
- 「やまびこ」とのサービスを差別化するため
- はやぶさ号は長距離輸送に特化しているため
- 収益性の観点から
自分自身も経費を抑えたいと考える一人として、自由席があれば利用しやすいと感じることがしばしばあります。
「やまびこ」とのサービスを差別化するため
はやぶさやはやてに自由席を設けると、東京から仙台や盛岡への速達需要が高まり、混雑が激しくなる恐れがあります。
これらの列車は迅速に目的地に到達するための速達サービスを提供しています。
その一方で、「やまびこ」は多くの駅に停車し、所要時間が長くなるため、時間を重視する利用者にははやぶさがより魅力的に映るのです。
特に急ぎの旅行者や小さな子どもを連れた家族にとって、旅行時間を短縮することは重要です。
このような背景から、JR東日本ははやぶさ号の利用者偏重を避けるため、全席を指定席に設定し、自由席を設けない方針を取っています。
はやぶさは長距離輸送に特化しているため
はやぶさは、主に長距離輸送に使用されます。
新幹線を使って長距離を移動する利用者の多数は、座席を確保できる指定席を選ぶ傾向があります。
これは、移動中に疲れを感じたくないという個人的な理由によるものですが、他の多くの人も同様の理由で指定席を選んでいると思います。
その結果、はやぶさでは指定席を選ぶ利用者が多くいます。
収益性の観点から
通常、指定席用の特急券は自由席用の特急券よりも価格が高めに設定されています。
この価格設定は、乗客にとってはコストが高くなるというデメリットがありますが、鉄道会社にとっては収益が増加するというメリットがあります。
このため、利用者の中には「鉄道会社だけが得をしているのでは？」と感じる方もいるかもしれません。
特に東北新幹線の盛岡駅以北の区間では、線路建設に伴う借金返済が大きな課題となっており、収益を増やすことが求められています。
そのため、自由席を設置しないことで収入を確保しようとする取り組みは、これらの財政的な事情に基づいていると理解できます。
新幹線はやぶさに自由席で乗ってしまった場合の対処法
はやぶさは全席指定席であるため、通常は指定席券を持つ乗客だけが乗車できます。
自由席特急券では基本的にはやぶさ号に乗ることは許されていません。
万が一、間違って乗車してしまった場合は、直ちに最寄りの駅員に相談してください。
もし乗車前であれば、駅のみどりの窓口で指定席特急券に変更可能です。
さらに、指定席券を購入せずにはやぶさ号に乗車する方法もあります。
主に次の2つのケースが考えられます。
- 電車が満席の場合、「立席特急券」が発売されることがあります。
- 電車に空席がある場合
これらの場合にどのように対応するか、詳細を説明します。
①満席の場合「立席特急券」発売について
通常、新幹線の指定席が満席となった場合、自由席が利用可能です。
しかし、はやぶさは自由席が設けられていないため、満席の場合は「立席特急券」が用意されています。
この特急券は、列車の座席が全て埋まった場合にのみ販売され、指定された車両と場所での立ち乗りができます。
販売される立席特急券は数に限りがあるため、比較的快適に利用できます。
立席特急券を使用する際には、いくつか注意点があります。
- 利用できるのはあらかじめ指定された列車と車両のみ
- 予定の列車に乗り遅れた場合には、特例として次の列車に乗車することが許可される
- 早い時間の列車には乗車できない
立席特急券は便利ではありますが、できれば事前に指定席特急券を購入し、確実に座席を確保する方が望ましいです。
②空席がある場合の対応方法
電車に乗ったときに空席がある場合、普通はその席の指定券を購入して乗るのが通例です。
しかし、一部の区間では空席があっても、事前に指定席を購入せずとも乗車可能なケースがあります。
このような情報はあまり一般的ではないかもしれません。
「どの区間でこのような乗車が許されるのか？」
「自分が使用する区間では可能か？」
といった疑問が生じることでしょう。
これらの詳細について、以下で説明致しますので、情報をしっかりと確認しておくことが大切です。
東京から仙台は、指定席が必要！
東京から仙台までの区間には、特別な例外措置がないため、空席があっても事前に指定席を予約していない限り乗車が許可されません。
もし自由席を利用したい場合、他の新幹線サービスである「やまびこ」の利用を検討してみてください。
はやぶさ号よりもやまびこ号は所要時間が約30分から1時間ほど長くなりますが、自由席があり、経済的にもお得に移動することが可能です。
仙台から盛岡は、2パターンあり！
仙台から盛岡までの列車運行には、途中の駅に停まるルートと直行ルートの二つのパターンがあります。
直行ルートを使用する場合、特別な措置は設けられておらず、空席があっても事前に指定席を予約していないと乗車できませんので、注意が必要です。
一方、途中の駅に停車するルートでは、自由席特急券が利用可能です。
この券を使えば、普通車指定席の空席に座ることができます。
ただし、その席の正規の指定席券を持つ乗客が現れた場合、席を譲る必要があります。
したがって、席が確実に確保されるわけではないため、ご注意ください。
途中の駅で停まるため、やまびこと所要時間に大差はありません。
予約しない場合は、やまびこを自由席特急券で乗るのが最も費用を抑える選択となります。
しかし、指定席を予約する場合は、はやぶさよりやまびこの方がコストを節約できます。
盛岡から新函館北斗間は、特定特急券！
盛岡から新函館北斗までの区間では、特定特急券が使用可能です。
この特急券は自由席特急券と同額で、指定席車両の空席に座ることができます。
しかし、その席の指定席特急券を持つ乗客が来た場合は席を譲る必要がありますので、この点には注意が必要です。
特定特急券を購入する際には、立ち席乗車であることを窓口で明確に伝えると、手続きがスムーズに行われます。
まとめ
これから新幹線はやぶさをご利用予定の皆さん、この記事を参考にしてください。
ここで挙げた主要なポイントは次のとおりです：
- はやぶさは全席指定で、自由席特急券では乗車できません。
- 自由席特急券を使って指定席車両に入ることは禁止されています。
- 利用区間によっては変わらない場合があるので、やまびこの利用も検討してみる。
- 指定席を取らずにはやぶさに乗る方法もあります。
